インテグラプロスキャンレーザー光凝固装置
眼科の光凝固治療とは、強いレーザーを発射してカメラのフィルムにあたる眼底を凝固する方法です。眼球の表面に目薬で麻酔をし、専用のレンズを当てて眼底にレーザー光を入れます。
インテグラプロスキャンレーザー光凝固装置は、細隙灯顕微鏡にレーザー装置が組み込まれたものです。
以前はレーザー光を一発ずつ照射していたため、術時間が長くかかることがありましたが、照射パターンが16種類に増え選択できるようになり、また、高出力・短時間照射設定が基本となったことで術時間の短縮、疼痛の軽減が期待されるようになりました。
そして、黄/赤の2波長から必要に応じて波長の選択ができ、黄<赤の順に波長が長くなるにつれてレーザー光の深達度は高くなります。
黄色はヘモグロビンに吸収されるので糖尿病網膜症や網膜静脈分枝閉塞症、網膜裂孔、黄斑部などに使用します。
加齢黄斑変性などの脈略膜新生血管は、網膜の奥まで届く赤色を使用し、また、赤色はトラベクレクトミー後のレーザー抜糸、中心性網膜症などにも使用します。