リジュセア

リジュセア®の関わる診察治療は自費診療となります。
リジュセア®は1箱4380円、関連する診察は1回3000円となります。
近視化抑制治療は中学あるいは高校卒業位まで続けることが推奨されています。
開始については近視の進行が認められた時点からとなります。

リジュセアとは

リジュセアとは小児用の近視の進行を軽減させることを目的にアトロピンを0.025%配合させた点眼液です。


※アトロピンは1960年から近視治療用に使用されている点眼液です。

近視(原因と進行抑制について)

近視の進行

近視とは遠方から目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び物がぼやけて見える状態です。
近視の進行の原因の一つに眼球が楕円形に伸びる(眼軸長が伸びる)軸性近視があります。
眼軸長が伸びたことによってピントの位置がずれることにより近視が生じるケースが多くあります。
一度伸びた眼軸長が戻ることはありません。

※眼軸長とは、眼球の長さ(角膜から網膜までの長さ)のことを言います。

房水の流れ

そのため、眼軸長の伸びを抑えることで近視の進行を抑制することが重要となります。
リジュセアは最適な超低濃度(0.025%)のアトロピンを配合・点眼することにより、眼軸長の進展を抑制し、近視の進行を遅らせるのに効果が確認されている治療法です。

2025年、厚生労働省により承認された近視進行抑制治療薬です。

近視(進行抑制)

  • 一般的に8~16歳で近視は進んでいることが多く、6・7歳で近視が出ると将来強度近視になる可能性があります。
  • 一年間で-0.75D以上の進行は進みすぎと考えられます。
  • -8.0D以上の強度近視は40歳以降、緑内障黄斑変性黄斑出血網膜剥離などのリスクが大きくなるため、そこまで進行しないように抑制することが望ましいとされています。
医学的に根拠のある進行抑制法は以下の通りです。

2時間以上、外で活動する。(太陽の光を浴びる)

スマホ、勉強、読書などは30cm以上離す。

20分間近くを見たら20秒ぐらい遠方を見て目を休め、また20分行う。続けては行わない。

アトロピン点眼(リジュセア®)*1は50%位、多焦点ソフトコンタクトレンズは25%~40%位、オルソケラトロジーは40%位進行抑制効果があるという報告がある。

  • アトロピン点眼(リジュセア®)*1の単体使用
  • アトロピン点眼(リジュセア®)*1と多焦点ソフトコンタクトレンズの併用
  • アトロピン点眼(リジュセア®)*1とオルソケラトロジーの併用ができます。

※まず進行抑制法1・2・3を守ってみてください。
半年後、近視変化を見て-0.5D以上進んでいて強度近視が心配な時は4を考えてみるとよいと思います。

  • 眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が伸び近視が進行し強度近視になると、前述のように40歳以降緑内障・黄斑変性・黄斑出血・網膜剥離などのリスクが大きくなります。一度長くなった眼軸は元に戻すことは出来ないので、眼軸長の伸びを抑制してあげることが重要です。
    レーシックやICL等では角膜を削ったり、レンズを挿入することで屈折を矯正し網膜の手前に合っていたピントを網膜上で合うようにすることは出来ますが、一度伸びてしまった眼軸長を元に戻すことは出来ません。
    眼軸長の伸びを抑制するには、オルソケラトロジーやリジュセア®*1の使用に効果があることが報告されています。

*1リジュセア®に関わる診察治療は自費診療となります。

リジュセアが選ばれる理由

近視の治療用として使用されているアトロピン1%点眼液は、次のような不快な副作用を引き起こします。

副作用

  • 瞳孔が開き続けることにより、まぶしさと強い光による不快感や痛み
  • 目の遠近調節機能(手元を見る作業)が低下し、近くの物がぼやけて見え、読み書き等の近くを見る必要がある作業が困難になる
  • アレルギー性結膜炎及び皮膚炎

リジュセアは、アトロピンを最適な超低濃度(0.025%)で配合・点眼することにより、アトロピン1%点眼液のような不快な副作用を回避します。それと同時に近視の進行スピードを効果的に抑えます。

リジュセア特徴

  • 副作用がほぼ皆無の良好な近視抑制薬と言われています
  • 目の遠近調節機能(手元を見る作業)にほとんど影響を与えません
  • 日中の光のまぶしさに影響を及ぼしません
  • 毎日たった一滴点眼するだけの非常に簡単な治療法です
  • 近視の進行を40%位抑制させると言われています

※Singapore National Eye Centre(シンガポール国立眼科センター)の研究に基づきます