硝子体手術

  • 専門外来で診察、治療方針を決定しています
  • 当院では年間約120眼のペースで手術しています

硝子体手術が適応となる疾患

など

硝子体とは

硝子体とは眼球の内腔を埋めるゼリー状の組織です。
この組織に病気が起きると様々な病状を起こすことが究明されています。
硝子体手術では、混濁した硝子体、増殖した網膜硝子体の組織、あるいは貯留した血液や病原菌を除去し、疾患が進行する場を除くこと、網膜への牽引を除去することで、網膜下病変に対する手術まで行うことが出来ます。
白内障の進行具合によっては、白内障の手術と同時に行うこともあります。

現在、硝子体の手術に最も有効とされているのが、黄斑上膜黄斑円孔網膜剥離、(糖尿病、網膜静脈閉塞症に伴う)硝子体出血、黄斑浮腫などの疾患で、主に外来手術を行っています。

手術の適応疾患の中でも特に、増殖性糖尿病網膜症、黄斑円孔、網膜剥離は見つかり次第すぐに手術を行います。黄斑上膜も、Mチャートという歪みの度合いを調べる検査で0.5以上、視力が0.7以下に達すると基本的に手術の対象となり、視力が出ていたとしても歪みが強い場合は早めの手術となります。また、黄斑浮腫に関しては、硝子体注射やレーザー治療での効果が反映されにくいケースもあるので、その場合は手術での治療となります。

硝子体手術は、以前は糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症などの治療としても施行されていました。しかし、近年では手術よりも負担が少なく、効果が期待できる、アイリーアやルセンティスというVEGFの働きを抑制する薬剤を硝子体に注射することで、新生血管が増殖するのを妨げたり、浮腫を改善する治療を行うことも多くなりました。そのため、硝子体手術でしか対応できない疾患は以前と比較すると減少したと言えます。
また、注射の効果が反映されにくい方には硝子体手術のほか、レーザー治療を行うこともあります。

手術について

手術イメージ

出血がある場合は、出血を除去し透明にします。網膜剥離がある場合は網膜をくっつけるように手術をおこないます。眼球内へ照明用の光ファイバー、硝子体吸引器具を差込み、顕微鏡を見ながら網膜に直接メスを入れる手術で、高度な施術を要します。
当院では、25G(直径0.5mm)システム導入により白内障同様、無縫合で施術いたします。

手術内容は症例により異なります